後ろ見て、歩き出せないのは私だった。
ゴメンネばかり繰り返して。
大きなあなたの手も
少し癖のある髪も声も
もういいよ。
いらないのに。
覚えてる
あなたが言った一字一句
刻んでた
それがまた気付かせる
全部があなただった
意地悪な、あなたの決めつけも
あたしならするりかわして笑っていれる
小さな抵抗も
プライドもこの息も声も身体も
あなたがいて。
やっと動いてたの。
覚えてる
あなたに言った一字一句
忘れない
傷をつけていたのは
全部が私だった
あなたの夢みる度
腕も背中も仕草も匂いも
髪も声も約束も
蘇る
愛しい。