必死に前を向いて
必死に進んでゆく
そしてドアを開けて
一歩踏み出したのに
冷たい雨に打たれ
強い風に吹かれて
折れそうだった何かが今
音を立てて 崩れてゆく
獲物を見つけた彼の目が
指令された彼女を狙ってる
位置につけ 合図はまだだ
見えない魔物が彼女を取り囲んだ
遠い目をした彼女が言う
ヒーローなんていないから
どうせなら どうせなら
空っぽな心ごとさらってほしかった
矛盾と無感の渦
仮面を被ったまま
他人を蔑(さげす)むだけ
振りかざすのは本能
求めるだけの空虚
こんな世界の中で
ホントの強き者を探す
確かな理性 芽生えてゆく
獲物を捕らえた彼の目が
行き場なく恐れをなしてゆく
これ以上 触れさせはしない
見えない正義が目の前に立ちはだかった
強くなりたい 強くなりたい
強くなりたい 強くなりたい
音を立てて 崩れたのは
弱い心の牆壁(しょうへき)
強くなりたい 強くなりたい
いつか私がヒーローになればいいの